専門的口腔管理(口腔ケア)

口腔ケア

専門的口腔管理(口腔ケア)

専門的口腔管理と口腔ケア

口腔ケアとは

『口腔ケア』は、口の手入れを行なうことです。
高齢の方、障がいをお持ちの方は「摂食・嚥下がうまくできない」「口が乾く」「口臭がする」などの悩みが増えがちですが、放置すれば、快適な生活を送ることができなくなってしまいます。口は、きちんと手入れすればいつも機能的で衛生的な状態を保つことができます。

『専門的口腔管理』とは口腔の専門家が、薬剤や器具を用いて歯、舌や口腔粘膜の隅々まで専門的にクリーニングするだけではなく、「発音」や「摂食嚥下」をチェックし、快適な社会生活を送ることができるようにすることです。
ご家族のなかにご高齢の方、お身体が不自由な方、障がいをお持ちの方など、ご自分で満足に口のケアを行なえない方がいらっしゃっても、専門家による口腔管理と、ご自分自身または介護の方が日ごろから丁寧に口腔ケアを続けていくことで、口を機能的・衛生的に保つことができます。

摂食・嚥下ケア

摂食・嚥下ケア

『摂食・嚥下』は食べ物を咀嚼し、飲み込むことです。私たちは食べ物から栄養を摂って生きているので、この摂食・嚥下は必要不可欠なものです。
この摂食・嚥下がうまくできないと、食事中に「むせる」「咳をする」「口から食べ物をこぼす」などの問題が生じます。
何よりも注意が必要な問題は、「誤嚥性肺炎」です。誤嚥とは、摂食・嚥下の際に食べ物が食道ではなく気道に入ってしまうことですが、誤嚥性肺炎は、そのときに細菌が一緒に流れ込み、肺に入って繁殖してしまうことで起こります。ご高齢になっても起きている時にはたとえ「むせ」ても「咳」をして吐き出すことができますが、眠っている間には知らず知らずのうちに唾液の中の細菌が気管を伝わって肺に入ってしまいます。
特に経管栄養の方は、唾液の分泌量が減少して自浄作用が低下し、口の中に細菌が繁殖しやすくなるので、誤嚥性肺炎になるリスクが上がってしまいます。
肺炎は、日本人の死亡原因の第3位ですが、そのうち94%以上が75歳以上のご高齢の方となっています。このことからも、ご高齢の方の誤嚥がいかに危険かわかります。

このため、摂食・嚥下に問題のある方は、嚥下体操を行ない、噛む・飲み込むという運動機能の強化を図ることが大切です。全ての筋肉は鍛えることで強化されます。不具合なく食べるためには舌と喉そして唇の筋トレが特に必要です。摂食嚥下機能は自分では気づかないあいだに衰えてしまいますので、「嚥下機能検査」を受けて、チェックする事が望まれます。機能低下が軽度の場合は嚥下体操を身につけることで嚥下機能を高めることができます。

口、頬、舌だけでなく首や肩なども動かすことで嚥下機能を維持できます。摂食・嚥下の詳細な内容は当院までお尋ねください。
歯科医師や歯科衛生士に相談し、その方に合った方法で無理のないよう継続することが大切です。

ドライマウスのケア

ドライマウスのケア

「食べ物を飲み込みにくい」「むせることが多い」「入れ歯で粘膜に傷がつくことが多い」「虫歯が多い」「歯周病による歯肉の腫れがある」などの症状があるご高齢の方の多くは、口の中が乾燥しています。特に、口呼吸をされている方や経管栄養の方は、口の中が乾燥しやすくなります。
口の中の乾燥は、唾液による自浄作用や、頬など粘膜の新陳代謝の低下につながり、口の中が汚れやすくなる環境をつくってしまいます。
口の中の乾燥の原因は、加齢にともなう身体の変化や、薬の副作用、ストレスなどによる唾液の分泌量の減少です。
唾液は、健康な大人であれば1日1~1.5lも分泌され、口だけでなく全身の健康を維持する役割を果たします。つまり、唾液の役割を最大限に生かすには、口の中を唾液が十分に分泌される環境へと改善し、口の中を保湿する必要があるのです。

唾液は黙っている時にも出ていますが(安静時唾液)噛んだ時に一番分泌されます(刺激唾液)。ですから唾液を分泌させるために最も効果的なのは、よく噛んで口から食べることです。食べるためには、口が潤っている必要がありますが、噛むことで唾液が分泌されるので、結果的に良い循環が生まれます。
唾液の素は私達が摂取する水分ですので、水分補給も大切です。ただ、コーヒー、緑茶、紅茶やアルコールなどは利尿作用がありますので、これらを飲んだ時にはお水かお湯を追加してのむようにすると良いでしょう。因みにほうじ茶やばん茶には利尿作用はありません。また、唾液腺に適度な刺激を与えるマッサージなども効果的です。

口の環境は患者さまそれぞれで異なるので、歯科医師や歯科衛生士に相談し、その方に合った方法を取り入れることが大切です。

口臭ケア

口臭ケア

口臭は、本人が気づきにくく周りの人は指摘しにくいため、ほとんどケアされずに放置されがちです。
ニンニクなど食べ物によるもの以外は、口腔細菌が代謝して発生するガスのにおいが口臭の原因です。「自分で十分に歯磨きできない」「入れ歯やブリッジの隙間に食べかすが溜まっている」「歯肉炎にかかっている」「唾液の分泌量が減少している」などにより口腔細菌が増えて放置すると口臭がでてきます。

しかし、残念ながら、口臭を改善するための特別な口腔ケアがあるわけでありません。日ごろから、毎食後の丁寧な歯磨きを行なうしかないのです。歯と歯の間、歯と歯肉の間の歯垢や食べかすを落とすことを意識して、ゆっくりと時間をかけて磨きます。取り外し式の入れ歯を使っている方は、取り外して専用ブラシで表面の歯垢や食べかすを落とす必要があります。市販の入れ歯洗浄剤の使用も効果的ですが、まずは歯ブラシを使って磨くことが大切です。
特に夜寝る前の丁寧な歯磨きが効果的です。眠っている間には唾液がほとんど出ないうえ、唇を閉じていると口腔内の酸素が少なくなり、口腔細菌が増える好条件がそろってしまうのです。ですから、寝る前に徹底的に口腔細菌を除去することを心がけてください。フッ素がはいっていて抗菌作用のある歯磨き剤を使用して歯磨きするのが効果的ですが、歯磨きの後何度もうがいをすると、せっかくの良い効果が失われてしまいます。磨いた後は少量の水で薬剤が口中に行き渡るように30秒ほどぶくぶくうがいをし、後は飲食を控えてください。因みに歯磨きの量は年齢によって異なります。歯科衛生士さんに相談してみてください。

口臭がひどい場合は、歯科医院で定期的にクリーニングを受けるようにしましょう。

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医療法人臨生会 吉田歯科分院